クロアチアの観光といえばドブロブニクに代表されるような情緒あふれる海沿いの街を思い浮かべる人がきっと多いと思います。
もちろんドブロブニクは素晴らしい観光都市ですが、これに勝るとも劣らない観光スポットがあります。
それが『プリトヴィツェ湖郡国立公園』です!
はっきり言って最高です。一生に一度はその目で味わった方が良い景色が広がっています。
クロアチアまで来たのにプリトヴィツェに寄らないなんて損でしかありません。クロアチアに何度も訪れるチャンスがある人なんてそうそういないでしょうから、もしクロアチアに行くチャンスがある人はこの機会にぜひ訪れてほしいと思います。

この記事は次のような人におすすめです!
- クロアチア旅行を計画中
- プリトヴィツェに行くか迷ってる人
- 個人手配かガイドツアーか悩んでる人
- プリトヴィツェに実際に行った人の体験談や注意点を知りたい人
この記事では、プリトヴィツェへの行き方、オススメのガイドツアー、体験談と注意点などなど、プリトヴィツェ観光を検討している人が読んで損はない内容をお届けしたいと思いますので、ぜひ読んでみてください。

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プリトヴィツェ湖郡国立公園とは、クロアチアの首都ザグレブの南、ボスニア・ヘルツェゴビナとの国境付近にあります。クロアチアが「カタカナのフ」を左右ひっくり返した形をしているとすれば、ちょうどその折れ曲がりのあたりに位置します。
ザグレブからなら車で2時間半から3時間という距離にあり、少し慌ただしくなりますが日帰り観光も可能です。
プリトヴィツェはその名の通り、大小さまざまな湖からなる自然公園です。湖の数は16で、階段状に並ぶ湖を結ぶように多くの滝(なんとその数92)も存在します。1979年に世界遺産に登録されています。

見てくださいよ、この説明不要な幻想的な風景。
プリトヴィツェはこのように階段状に並ぶ湖が特徴で、これはコケ類や藻類によって生み出される石灰質堆積物が長い年月をかけて自然のダムを作り上げることで生まれました。今でも年に約1cmずつダムが高くなっているらしいです。
湖水に含まれる石灰質やミネラルの濃度、陽の角度などによって、なんとも美しいエメラルドグリーンが映し出される景色ができあがるとのことです。
写真のフィルターなんかではなく、肉眼で見てもまさにこの写真のような美しい景色を見ることができます。下にも書いている通り、特に夏は湖水のエメラルドグリーンと木々の深い緑が鮮やかなコントラストを描き、そこに雄大な滝まで組み合わさる訳ですから奇跡の風景といっても言い過ぎではないでしょう。
『一生に一度は目にするべき』と言われるのも納得の美しさです。
やはりプリトヴィツェの良さを十分に堪能できるのは夏です!湖のエメラルドグリーンと木々の緑、そして夏の青い空のコントラストが映えるのはやっぱり夏でしょう!
ただ夏はヨーロッパのみなさんも長期休暇中なので、多くの人が集まります。あんまりにも人が多いと風情もクソもないので、いわゆる夏休みシーズンからは少しずらして行くのがいいかと思います。
ぼくが8月末に行ったときも多くの人がいましたが、まあ許容範囲でした。(あまりに主観的すぎて何の参考にもならないと思うけど・・)
一番人が多いところで下の写真のような感じでした。

まあ名所の大滝や上の写真のようにザ・プリトヴィツェ的な湖上の道を歩いているときは結構周りに人がいる感じでした。まあ多少列をなして歩いている感じはあるので、それが残念だと感じる人はハイシーズンを避けるか、プリトヴィツェのホテルに宿泊して朝早くに散歩するとかがオススメです。
ちなみに10月に訪れた知人の話だと、秋は秋で紅葉した木々の彩りと湖のエメラルドグリーンが絶景で楽しめたとのことです。10月ごろだと観光客も少し落ち着いてゆっくり見て回れるかもしれません。

入場チケットの買い方は大きく分けて①公式サイト、②ツアー系サイト、③チケットを含むガイドツアー、④入場口窓口での当日券の4つがあると思います。
いずれにしても④の窓口での当日券Getだけは避けた方がいいでしょう。ぼく自身は事前にチケットを入手したので苦労しませんでしたが、ハイシーズンに当日窓口でチケット購入しようとするとかなり長い時間並ぶことになるらしいです。
いきなり思い立ってプリトヴィツェ行こう!となったならしょうがないですが(そんな人あんまりいないでしょうが・・)、前々からクロアチア旅行を計画しているなら事前にチケットを入手しておきましょう。
チケットの料金はシーズンによって変わります。多くの人に関係ありそうなところだけ参考までに抜き出して、下の表にまとめますので参考にしてください。
単位:Euro | 1/1〜3/31 11/1〜12/31 | 4/1〜5/31 10/1〜10/31 | 6/1〜9/30 時間帯A* | 6/1〜9/30 時間帯B* |
---|---|---|---|---|
大人 | 10 | 23 | 40 | 25 |
学生 | 6 | 14 | 25 | 15 |
子供 7~18歳 | 4 | 6 | 15 | 9 |
子供 7歳未満 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
時間帯A:6月〜8月は4時までに入場、9月は3時までに入場。時間帯B:6月〜8月は4時以降入場、9月は3時以降入場。
チケットの買い方としては上記の通りいくつかありますが、大きなポイントとしては『公式サイトの場合、(緊急事態を除き)キャンセルや時間変更ができないこと』です。その点、ツアー系サイトでは前日までキャンセルが無料でできたりしますので、計画がしっかり固定できない場合は公式サイトではなく、ツアー系サイトで予約することを検討するのがいいかもしれません。
例えば入場チケットを前日までキャンセル無料で購入できるサイトは、下記『Get Your Guide』などがあります。
(キャンセル規定についてはリンク先の各ツアー詳細でご自身でご確認ください)
また、プリトヴィツェ公園は時間毎の入場人数を細かく制御しているので、予約した時間に対して早く着いたり遅く着いたりすると入場できません。ガイドツアーの場合はその辺りのことを心配する必要がないので、ガイドツアーもおすすめです。
結論としてはぼくは日帰りでも十分かと思います。
以下で紹介する通り、ザグレブからのガイドツアーなら十分に日帰りで満喫することができます。弾丸ツアーであることは否めないので、たしかに慌ただしくはなります。ただしっかりと見所は回れるのでぼくとしては十分満足することができました。
もちろん「日帰りがしんどい」「ゆっくり楽しみたい」「早朝とか夕方とか時間帯による変化も味わいたい」みたいな人は宿泊するのも全然アリだと思います。ザグレブからの日帰りツアーだと「移動+公園内散策+移動」で約11時間かかりますし、単純にしんどくはあります。また、プリトヴィツェグルメであるマスを食べたり、人がいない早朝の公園を散歩したり、宿泊ならではの楽しみ方ができるのも大きな魅力です。
まあこの辺は考え方や個々の旅程の都合によると思いますので、どっちが正解ということはないと思います。少なくとも、日帰りだと全然満喫できないとか、宿泊だと時間を持て余すとかそんなことはないと思うので、どちらでも好きな方でいいと思います。(元も子もないな・・)

さて、プリトヴィツェ公園を観光するための手段は、自力で手配するパターンとガイドツアーにお願いするパターンとありますが、結論としてぼくは『ガイドツアー』をおすすめします!
理由は以下のような点です。
- 交通手段の確保・チケットの手配が不要
- 効率良くスケジュールに合うルートで見て回れる
- 色んな説明が聞ける
特に大きなメリットは、交通手段の確保とチケットの手配が不要な点です。
ぼくが利用したガイドツアーはザグレブからの1日往復ツアーだった訳ですが、これを個人で手配すること自体は難しくはありません。しかし、実際個人手配したスケジュールで動こうとするとなかなか心配なことが発生する可能性があります。
例えば、公園にはエントランスがいくつかあり、チケットはエントランスを指定して購入する必要がありますが、自分の乗ろうとしているバスはどちらのエントランスに着くのか?バス停からエントランスまでの距離は?などなど調べておく必要があります。
また、公園内の混み具合なんかにも影響されて予定通りに見て回れない可能性があります。そういう時に、帰りのバスの時間までに戻れるのか?気になりますよね。バスの時間を気にしてソワソワしながら見て回るなんてことになったら、せっかくの景色が台無しです。しかも公園内のルートはある程度決まっていて逆走することなどできませんので、帰りのバスの時間が迫っていてもショートカットしていくなんてことは一見の観光客には難しいでしょう。
そのような心配事をガイドツアーであれば解消することができます。ガイドさんは週に何回も公園に来ていますから、どのぐらい混んでいるか、どういう順番で見て回れば効率的か、その辺のことを熟知しています。しかも、帰りのバスの時間なんて気にする必要はありません。
一方で、もちろんガイドツアーは個人手配と比べてお金がかかります。また、ガイドさんは基本英語での説明になりますので、人によってはそこのハードルの高さはあるかもしれません。(と言ってもそんなに難しいことを話される訳ではないので基本的な日常会話がある程度できれば問題ないと思います。)
ここではぼくが実際に利用したガイドツアーについて紹介したいと思います。
ぼくはTrip Adveiser経由でPathfinderという会社が行なっているワンデイツアーを利用しました。
朝早くザグレブを出発し、途中ラストケ村で小休止、プリトヴィツェ公園で5時間ほど過ごし、ザグレブに戻るというワンデイツアーです。
ツアーには、その日必要な移動のすべて(公園内のボート等含む)と公園への入場チケットが含まれています。ツアー中の飲食についてはツアーに含まれていません。各自個別に公園散策中に必要な水や昼食など準備する必要があります。
公園内の歩く距離は8.5kmらしい。たしかにぼくの時も4時間ぐらいは歩いた計算だから、そんなもんでしょうね。体力に自信のない人は、下でも書いていますがステッキ等準備した方がいいと思います。一応、8歳のこどもでも最初から最後まで自力で歩ききりました。
ちなみに、ラストケ村はほんとちょっと立ち寄るだけです。休憩を兼ねてのどかな村を見てみましょうって感じです。
朝8時に指定した場所に集合。10時過ぎにラストケ村に到着し、30分ほど休憩。
その後30分ほど走ってプリトヴィツェ公園へ。11時過ぎに公園に到着し、11時30分ごろから本格的に散策開始。
昼食休憩ポイントに到着したのが午後1時45分ごろで、そこから45分程度休憩し、2時半から4時ごろまで後半戦。
4時半頃に帰路につき、(途中で高速道路のトラブルがありルート変更の影響があったか)7時ごろにザグレブに到着。
ツアーには『最大8人の少人数ツアー』と『団体バスツアー』の2種類があります。
『少人数ツアー』の方は、自分たちのグループ+他数人で最大8人になるように人数設定されたツアーです。自分のグループが4人なら、知らない人が最大4人同じツアーに混ざってきます。9人乗りのバン1台に同乗して移動する形になります。2024年11月現在、ハイシーズン大人1名=22,581円(約135ユーロ)
『団体バスツアー』はもっと大人数でバスツアーになる形です。2024年11月現在、ハイシーズン大人1名=19,236円(約115ユーロ)
確かに安くないです。
個人手配だと同じくハイシーズンで、入場料40ユーロ+往復のバス代約30ユーロなので計70ユーロです。
まあこの金額の違いに対して、ガイドツアーが高すぎると思うかどうかは個人の価値観によるので何とも言えませんが、差額45〜65ユーロほどに対して、上記メリットが上回ると思えばガイドツアーは魅力的な選択肢でしょう。まあ一人旅なら正直全部個人手配の方が気楽だし安いから良いと思いますが、家族旅行なんかの場合はお金で色んな心配事を回避するのも有効な手ではないでしょうか。

上のスケジュールでも書きましたが、昼飯休憩がけっこう遅い時間になってしまうのでラストケ村休憩の際に少し何かつまんで小腹を満たしておくのが良いと思います。お腹が減った状態で山道を歩くのは辛すぎます。
ラストケ村のカフェでサンドイッチを食べることもできますし、自分で持ち込んだものを食べるのもいいと思います。
公園内にも休憩ポイントで簡単な飲食店がありますので、途中でお腹がへったりビールが飲みたくなっても一応買うことはできます。ただ観光地価格なので高いのと、選択肢はあまり多くありません。
水とちょっとしたお昼ご飯になりそうなものぐらいは事前に買って持っていくのがいいと思います。それで足りなければ公園内の飲食店を利用すればいいと思います。
歩くコースによりますが、しっかり楽しもうと思ったら結構長いこと歩きます。しかも平坦な道という訳ではなく、ガタガタな坂道だったり緩やかな山道だったりします。体力や足腰に自信がない人はトレッキング用のステッキを持っていくことをオススメします。
そんな都合よくステッキを買える場所なんて・・・
あるんですよザグレブに。
下の地図にあるスポーツ店『Intersport Petrinjska Zagreb』は結構大型の店舗で、いろんなスポーツ用品が売ってあるのですが、店の一番奥の方のトレッキング売り場にステッキが売ってあります。たしか40〜50ユーロぐらいからあったと思います。
これがあるとないとではキツさが全然違います。せっかく綺麗な景色を目の前にしているのに膝が痛いなんてことになったら楽しさ半減でしょうから、心配な人はぜひステッキを持っていくことを検討してみてください。
山なので夏でも意外と冷えるかも、みたいな情報も目にしますが、確かにそうなんですけど普通に暑いことも全然あります。日差しも結構きつかったりします。日焼け止めはしっかりと準備する方がいいでしょう。
虫除けもまああった方がいいでしょう。
いかがでしたか?
ぼくの分かる範囲でプリトヴィツェ国立公園とツアーの体験談・注意点についてまとめました。
自然満喫系の旅行が好きな人にとっては絶対行くべき場所ですし、そうじゃなくても世界でも有数の絶景ですので、めちゃくちゃオススメできます!この記事を参考にしてぜひ行ってみてください。
少しでもクロアチア旅行を計画している人のお役に立てば幸いです。