オーストリア在外研究の飛行機予約の落とし穴:直行便にしましょう、その理由も解説

この記事では、盲点になりがちなオーストリアへの航空券予約の際の重大な注意点についてお伝えしたいと思います。

『飛行機なんて別に好きな便取ればいいでしょ』とお思いのみなさん!

僕もそうでした。

でもこれ、大変な落とし穴があるんです!!

しし太郎
しし太郎

海外慣れしてても、知らなければハマってしまう落とし穴です。。

下記の『Dビザの取得方法に関する記事』でも書きましたが、飛行機の予約って割と序盤でやることなんですよね。なので、リサーチが足りずにハマってしまう人も多いかと思います。(僕もハマりかけました。というか部分的にハマりました。)

何のことか見当もつかないという人はぜひこの記事をチェックしてみてください。

この記事では海外渡航や移住に関する専門用語や手順等について説明していますが、内容の正確性は保証しません。僕自身専門家ではないので、正確な表現ではない可能性があります。正確なことは必ず渡航国の大使館や移民局のホームページ等を確認してください。この記事の内容によって生じた不利益の責任は負いかねますので予めご了承ください。

【ズバリ結論】飛行機予約で気をつける事

勿体ぶっても仕方ないのでズバリ結論から先にお伝えします。

オーストリアに在外研究で渡航する際に、飛行機予約で気をつけるべきことは、、

日本からオーストリア国内への直行便にするか、シェンゲンエリア外での乗継便を利用しましょう!

直行便というのは、東京→ウィーンのような便を利用することで、地方→東京の便が手前にあっても大丈夫です。

また、シェンゲンエリア外での乗継というのは、例えば東京→イスタンブール→ウィーンのような感じの旅程を組むということです。逆に言うと、東京→フランクフルト→ウィーンのような感じでシェンゲンエリア内での乗継便を利用すると、トラブルになる可能性があります。

ポイントはつまり、『オーストリアの空港で入国審査出国審査を受ける』ことです。

なぜ入国審査を受ける場所が重要なのか?

なぜ入国審査を受ける場所が重要なのでしょうか?

これには日本ーオーストリア間の『査証免除協定』が関係しています。オーストリア大使館HPに下記記載があるように、6ヶ月以内の滞在であればビザ無しで渡航できます。

オーストリア大使館ホームページ

これ自体は別にどうでも良いのですが、問題はこの規定とその他のシェンゲンエリアで適用される査証免除規定(ビザ無しで滞在できる期間)のギャップです。

その他のシェンゲンエリア(ドイツやフランスなど多くのヨーロッパ、EU加盟国=シェンゲンエリアではないことに注意)の場合、ビザ無しで滞在できる期間は“90日間”です。オーストリアの場合の6ヶ月よりも短いのです。これが余計なややこしさを生んでしまいます。

ヨーロッパに旅行したことがある方は分かると思いますが、シェンゲンエリアに渡航する場合、最終目的地ではなく最初に到達したシェンゲンエリア内の国で入国審査を受けます。

てことはですよ、あなたが90日以上オーストリアに滞在する予定で、例えばドイツ経由でオーストリアへ向かう場合、ドイツの空港に到着した時点で入国審査を受けます。そこでこんなやり取りが繰り広げられます。(想像)

入国審査官
入国審査官

最終目的地は?滞在期間は?

しし太郎
しし太郎

え、えと、オーストリアで。滞在期間は5ヶ月なんですけど。。

入国審査官
入国審査官

5ヶ月だと!!ビザは持ってんのか?

しし太郎
しし太郎

いやビザ無しで6ヶ月滞在できるって聞いたんですけど、、

入国審査官
入国審査官

90日以上はビザ無しでは滞在できねえのよお客さん。

ちょっと奥に来てもらいましょうか。

もちろん、この例では乗客側は間違ったことは言っていないのですが、オーストリア以外の国の審査官にとっては『ビザ無し=90日以内』なので「ちょいちょいちょいちょい」となってしまうんですね。

オーストリアでは6ヶ月までビザ無しで滞在できるのは間違いないので、しっかり説明をできれば大丈夫なのかもしれませんが、多くの人が緊張するであろう入国審査において英語で正確に説明ができるかというと中々難しいのではないでしょうか。

オーストリア大使館HPにも在オーストリア日本国大使館のHPにも、これに関する注意喚起がされています。

オーストリア大使館ホームページ
在オーストリア日本国大使館ホームページ

普通に旅行でオーストリアに行くのであれば、もちろんどんな経由地で行っても問題ありません。在外研究やワーホリ・留学のように90日以上の滞在を予定している場合は、上記のようなトラブルに発展する可能性があるので直行便もしくはアジアや中東経由の便を選択するようにしましょう。

経路に加えて、180日以内の帰国便で予約するのが無難

ここまで飛行機を予約する際の経路についての注意点を説明してきました。

個人的にはこれに加えて帰国(復路)便の日程についても注意した方がいいように思います。それは(実際には1年間滞在する予定だとしても)帰国便の日程を6ヶ月以内に設定しておく方が無難だということです。

これに関連して、僕自身日本から出国の際に少しだけ不安な事態に陥ってしまいました。最後にこれについて簡単にお伝えしたいと思います。


基本的に在外研究期間は1年だと思いますが、往復航空券予約のタイミングでは実際に利用する帰国便を予約することができません。多くの航空会社において、ある便の予約枠が開放されるのはだいたいその便の1年前です。なので帰国便が開放されるのはちょうど在外研究がスタートする頃ということになります。

という訳でどうするかというと、予約の際には適当な帰国便を予約しておいて、実際に利用する便の予約枠が開放された時点で帰国便の変更をする流れになります。(片道の航空券を買う人はこういうやり方にはなりません。)

この適当に押さえておく帰国便を入国から6ヶ月以内にした方が無難、ということです。

これも上記で説明した査証免除規定に関係します。

おそらく多くの人は国内でDビザを取得してからオーストリアに入国し、その後1年間滞在するための在留許可申請をすることになります。なので、日本出国時は1年間滞在する権利のない状態で渡航することになるのです。

それにも関わらず、例えば8ヶ月後の帰国便予約をした状態で行こうとすると「お客さん最大でも6ヶ月しか滞在できないのに何で8ヶ月後の帰国便予約してるのよ?」ということになるのです。

実際僕の場合、成田のチェックインカウンターでグラウンドスタッフの方に止められて、色々と事情を聞かれて不穏な状況になりました。スタッフさん曰く「大丈夫だと思うけど、帰国便の日程まで有効なビザを現時点で持っていないので現地の入国審査でどう判断されるか、航空会社では保証はできない。もしかしたら入国審査で面倒なことになるかも。」とのことでした。

これを聞いてかなり不安になったのですが、もはやどうすることもできないので入国審査で色々聞かれても答えられるように資料を準備して、覚悟を決めて飛行機に乗りました。

結果としては、、、何にも言われることなくスンナリ入国できました。

という訳で、まあ多分あんまり気にする必要はないのかもしれませんが、担当される審査官次第では「滞在期間は?帰りのチケットは?在留許可証は持ってるのか?」みたいな話になるかもしれないので、念の為ビザ無し滞在が可能な6ヶ月以内の帰国便を予約した状態で入国するのが無難ですよ、というアドバイスです。無事に入国できたら、帰国便を実際に帰国する予定の日程に変更すればよいのです。

まとめ

オーストリア在外研究の際の飛行機予約に関する注意点についてまとめましたが、いかがでしょうか?

僕自身海外に行く事自体は慣れているので、いつものように何も考えずに予約をしてしまってました。後から色々ビザ申請の事とかを調べてから上記の注意点を知ったので、あわてて直行便に予約変更しました。

割と準備の序盤で飛行機を押さえることになると思いますので、ぜひ後になって慌てないように今回の記事を参考にしてみてください。

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